ご自宅のリフォームをしたいと考えた際、どこにリフォームの依頼をするかをお悩みの方が多いのではないでしょうか。

一生に何度もあるものではない、大事なご自宅のリフォーム。できれば信頼できる会社にお願いしたいものです。

しかしひとえにリフォーム会社といっても、会社の規模や得意分野等、リフォーム会社によってその形は大きく異なるため、リフォーム会社を十分に検討することなく選んでしまうことで、失敗してしまうケースが多くあります。

そこで当記事では、お客様に本当に合ったリフォーム会社を選ぶためのポイントについて解説いたします。

リフォーム会社の種類

リフォーム会社には、大きく分けて6種類にわかれます。

リフォーム専門会社

全体的なリフォームやリノベーション等の大規模な工事だけでなく、水廻りの交換や内装工事等の部分リフォームまで、規模を問わずリフォーム工事を専門に行っている会社を指します。

会社の規模としても、地域密着型の小・中規模な会社から全国展開している大規模な会社まで幅広く存在しており、リフォーム全般に対応している会社もあれば、リノベーション等の大規模工事を得意とする会社、水廻りや内装工事等の小規模工事を得意とする会社等、会社それぞれに特色があるのが特徴です。

そのため、リフォーム専門会社を選定する場合は、その会社がどのような工事を得意としているかを見極めたうえで依頼をすることが重要です。

このような方におすすめ
  • 建物を調査してもらったうえで、どこまで工事を行うべきかを総合的に提案してもらいたい方(工事内容が明確に決まっていない方)
  • 希望する工事内容が明確に決まっている方(水廻りの交換をしたい、リノベーションしたい等)

※基本的にリフォーム工事を行いたい方全般におすすめです。

メリット
  • リフォーム全般から部分リフォームまで、希望に合った工事を行うことができる
  • リフォームに関する専門知識が高い
  • 完成後のメンテナンスだけでなく、将来的に他の部位の工事を行う際にもお願いすることができる等、幅広い対応が可能

デメリット
  • 会社による特色や、得意とする分野等の見極めが必要
  • 提案内容や施工の精度等については、担当者に左右されてしまうケースが多い
  • 小規模なリフォーム会社の場合、倒産リスクあり

ハウスメーカー系

大手ハウスメーカーによるリフォーム部門として、事業の一部や子会社等によるリフォーム事業を展開しています。基本的に新築部門とリフォーム部門は連携しているため、建て替えとリフォームを同時に提案してもらうこともできる他、そのハウスメーカーで建てた家をリフォームすることも可能です。

大規模な会社がほとんどであるため、大規模リフォームはもちろん、増改築工事や耐震工事、断熱工事等の性能向上リフォームも得意としています。また、営業・設計・施工・アフターメンテナンスにおいて分業制が取られており、各段階におけるマニュアルやサポート・研修制度が充実していることから、品質や精度が高く安心できることが特徴です。

しかし他の業者と比較して工事費が高くなる傾向があるため、ある程度予算の余裕を持っておくか、予算を伝えたうえで予算内で可能なリフォームを提案してもらうことが重要となります。

このような方におすすめ
  • 知名度やブランドが高い会社に、安心してリフォームを任せたい方
  • 建て替えかリフォームか悩んでおり、どちらも並行して進めたい方
  • ハウスメーカーで新築した家をリフォームしたい方

メリット
  • ブランド力が高く、倒産の可能性が低いことから安心して任せることができる
  • ローンの金利が他の業者と比べて低いケースが多く、設備機器等の仕入れ値も安い傾向がある
  • 分業制を取られているケースがほとんどで、施工品質や精度が高く、担当者により左右されずらい

デメリット
  • 工事費用が高くなってしまう傾向がある
  • 小規模なリフォームには対応していないケースがある
  • 依頼したハウスメーカーで建てた家のリフォームでは無い場合、ハウスメーカー独自の材料を使用できる訳ではないため、イメージと異なるケースがある

工務店

設計・施工を一貫して行う会社や、施工のみを請け負う会社等様々ありますが、基本的に施工能力が高く、幅広い工事に対応できる他、地域密着型で展開していることからもアフターメンテナンスには特に力を入れている傾向があります。

小規模な会社がほとんどで、自社施工を行っているケースが多いため、価格は比較的安い傾向があります。対応可能なエリアは限られますが、小回りがきくため何かあったらすぐに対応してもらえるのが魅力です。

しかし、ホームページや施工事例等の資料が他の業者と比べて不足していることが多く、提案力や施工能力等の比較検討が難しいため注意が必要です。

このような方におすすめ
  • 近所の地域密着の会社に依頼したい方
  • 出来るだけ安くリフォームを行いたい方
  • アフターメンテナンスまで充実した会社に依頼したい方

メリット
  • 工事費用を比較的安く済ませることができる
  • アフターメンテナンスの対応が充実しているケースが多い
  • 自社施工の会社だと窓口が一本化していることから、やり取りがスムーズ

デメリット
  • プラン提案力や補助金等の対応は会社によりばらつきがある他、設計そのものを他の会社に頼まなけれなならないケースがある
  • 自社施工の会社だと工期の融通が利きずらく、繁忙期は工事が先送りになるケースがある
  • 工事費は安いが、設備機器等の仕入れ値が高くなってしまう傾向がある

設計事務所

基本的に設計を専門としている会社であり、間取り変更を含めたリフォームやリノベーション等の増改築工事を得意としている他、法的な知識はもちろん耐震工事や断熱工事等についての高い専門知識を有しています。さらにデザイン力に関しても他の会社と比べて突出していることから、デザイン性やオリジナル性を重視したい方におすすめの会社です。

しかし、はじめに設計料が別途必要になるケースが多く、デザインを詰め込みすぎると工事費用が高くなってしまいますので、あらかじめ予算を伝えたうえでプランニングをしてもらいましょう。

また、デザインやプランニングに関しても設計事務所それぞれの特色に左右されることが多いため、依頼する設計事務所を選定する際は施工事例等を特にチェックする等の慎重な検討が重要となります。

このような方におすすめ
  • 間取り変更含めた大規模リフォームや、耐震・断熱性能にこだわりたい方
  • デザインや間取りを重視した、オリジナリティのあるリフォームを行いたい方
  • 増改築工事等の難易度の高いリフォームを行いたい方

メリット
  • デザイン性やオリジナル性のあるリフォームを実現できる
  • 高い専門知識を有した建築士と、直接やり取りをすることができる
  • 自由度が高く、希望を反映させやすい

デメリット
  • 設計費が別途必要となる他、デザインやプランに応じて工事費用も割高になるケースがある
  • 設計事務所による特色に左右される他、基本的に一社に依頼する形式をとるため、依頼時の慎重な検討が必要
  • 工期が長くなってしまう傾向がある

ホームセンター・家電量販店

ホームセンターや家電量販店が展開しているリフォーム部門で、主にキッチンやトイレ・洗面台等の設備機器や、カーポートや物置等のエクステリア部材を取り扱っており、近年多くのホームセンターや家電量販店がリフォーム業界に参入しています。

大手ホームセンターや家電量販店がほとんどで、保証面のサービス等も充実している他、展示品から商品を選ぶこともでき、独自の流通ルートを活かした価格で通常よりも安く仕入れることができるのが魅力です。

基本的に商品の取り換え工事のみを行っていることがほとんどですが、家全体のリフォームにも対応している会社もありますので、どこまでの工事を対応してくれるか事前に確認が必要です。

このような方におすすめ
  • 水廻りやエクステリア等の設備取り付け工事のみを依頼したい方
  • 仕様にこだわりが少なく、できるだけ安価にリフォームしたい方
  • 購入する商品を直接見て選びたい方

メリット
  • 商品の価格が比較的安価
  • 気軽に立ち寄って商品を直接見て選ぶことができる他、価格も明解
  • ホームセンター・家電量販店独自のポイントを使うことができる

デメリット
  • 商品が規格から外れると、対応できないケースがある
  • 工事は下請け業者が行うため、工事費が高くなるケースがある他、施工精度にばらつきが出やすい
  • 大規模なリフォームには対応できないケースが多い

その他の会社

インフラ設備(電気・ガス・水道)専門の会社で、リフォーム部門を構えている会社や、外壁や屋根等のリフォームに特化した専門会社等があります。

電気設備の会社であれば電気配線工事や太陽光工事等、水道やガス設備の会社であれば給湯器の交換や水漏れの補修等、外装リフォーム専門業者であれば外壁の塗装や屋根の葺き替え等、それぞれの専門分野に特化したリフォームを行っています。

その他にも内装仕上げ工事、畳・ふすま工事、建具工事、サッシ工事等の専門会社もあり、会社の種類や特徴は多岐にわたります。

リフォーム会社選びのポイント

リフォーム会社の得意分野をチェック

リフォーム会社を選ぶ基準として、まずはその業者がどういった工事を得意としているかを見極めましょう。

リフォームの部位や規模、耐震や断熱等の性能向上はもちろん、木造住宅が得意、マンションが得意、店舗のリフォームが得意等、建物や用途による得意分野の違いもあります。

ホームページには「小規模リフォームからリノベーションまで得意です!」と謳っていても、掲載されている施工事例は工事内容が偏っている場合もあります。

細部まで施工事例をチェックすることで、その会社が本当に得意としている工事を見極めることが重要です。その際、希望している工事内容やその工事費用もチェックして、自分が希望する工事がどのくらいの予算でできるのかも併せて確認しておくとスムーズです。

マンションリフォームや増改築を伴うリフォームに関しては、専門知識が必要となりますので、特に実績のある会社を選ぶことがお勧めです。

担当者との相性をチェック

建物や要望の調査から、プランの提案、見積提出、仕様決めから引き渡し後のアフターフォローまで、リフォームを進めるうえで担当者とは何度も顔を合わせることになります。

せっかくの高い買い物ですので、担当者との相性は特に大事となります。以下のポイントをチェックし、より信頼できる担当者と打合せを進めていきましょう。

  • 礼儀や態度、身だしなみは適切か
  • 第一印象の良さやフィーリングが合うかどうか
  • 約束や時間を守っているか
  • 質問に対する回答は的確か
  • 要望・予算に配慮した提案をしてくれるか
  • 専門用語ばかりでなく、わかりやすい言葉や資料で説明を行ってくれるか
  • 契約を急かしたり、提案を押し付けたりしてこないか
  • 自分が話すばかりや、聞くばかりになっていないか

保証やアフターサービスをチェック

リフォーム会社独自の保証や、アフターサービスについてもしっかりと説明を受けましょう。

  • どの部位のどういった内容を、何年保証してくれるのか
  • 定期的なメンテナンスやフォローを実施しているか
  • リフォーム瑕疵保険に加入しているか

等について、きちんと理解しておくことが重要です。

リフォーム瑕疵保険とは、工事中や工事完了後に第三者の機関が検査を行い、万一工事内容に瑕疵(欠陥)があった場合にはきちんと補修をしてもらえるうえ、工事完成後に会社が倒産してしまった場合には保険金を受け取ることができる等のメリットがあります。

リフォーム会社選びの注意点

相見積を取らずに1社のみと話を進めてしまう

リフォームを進めるためには、契約までに建物・要望調査やプラン打合せ、見積提示まで、何度も打合せを行う必要があります。

1社だけでも大変ですが、それが2社、3社、、となるにつれてお客様の負担はどんどん増えていってしまいます。しかし本当にお客様に合ったリフォーム会社に出会うためには、できるだけ複数社に見積を依頼して比較することがおすすめです。

比較をすることで、理想の間取りに近づいたり、工事費用も安くなったりするケースがほとんどです。

あまり多くの会社に依頼しすぎると手間や時間がかかってしまいますので、多くても3社程度にしておくと良いでしょう。

キャンペーンや値引きにつられて契約してしまう

「今ならキャンペーンで〇〇がついてきます!」

「今月中に契約していただけたら〇〇円値引きします!」

という言葉につられすぎないようにしましょう。

そのキャンペーンは本当にお客様にとって必要なものかどうか、内容をきちんと決めていないまま値引きや契約の話をされていないか。目先のメリットにとらわれすぎず、本当にお客様が納得できる工事内容や金額で、リフォーム会社を選ぶという慎重な姿勢を持つことも重要です。

金額の安さだけで会社を決定してしまう

複数社に見積をとったうえで、内容を十分に確認しないまま一番安い会社と契約してしまうのは特に危険です。

安かろう悪かろうではありませんが、なぜその会社が一番安いのか、まずは疑問を持つことが大事です。

例えば床フローリングがぶよぶよしてきて、特に冬場の底冷えがつらいからリフォームしたいと思い、A社・B社・C社の3社に見積を依頼した場合、

A社は既存のフローリングの上から新しいフローリングを重ねて張る見積

B社は既存のフローリングを剥がして新しいフローリングを張る見積

C社は既存のフローリングを剥がして床の断熱工事まで行ったうえで新しいフローリングを張る見積

という見積が出た場合は、当然A社が一番安い金額になってきます。しかしA社の場合は断熱工事も行っておらず、床の沈みに対する根本的な解決を行っておりません。

この例は極端ではありますが、このように本当にお客様が必要としている工事を行ってくれるか、金額だけで判断せずきちんと内容を把握することが重要です。

しかしお客様がすべての見積内容を把握することは難しい部分もありますので、専門家のサポートを受けることもおすすめします。

知人の会社や、知人に紹介された会社で契約

①知人の大工に工事を依頼する

②知人宅を以前工事をした会社を紹介してもらう

③知人が勤務している会社に依頼する

もちろん悪いことではありませんが、知人にお願いしたり知人を経由してリフォームを行った場合、工事内容や金額に納得がいかなくても断りづらかったり、リフォームそのものが失敗してしまった場合に知人との関係性を悪化させてしまったりというケースが多くあります。

知人だからと遠慮しすぎず、納得がいかなければ断ることも大事ですし、相見積をとってきちんと比較するようにしましょう。

最後に

ここまでリフォーム会社の種類や特徴、リフォーム会社を選ぶ際のポイントや注意点をお伝えしましたが、飽和状態になっている多くのリフォーム会社の中から、本当にお客様に合った1社を選ぶのは大変難しく、かなりの労力が必要となります。

特にリフォーム業界は得意不得意や会社の規模はあれど、やることはすべて同じです。基本的には標準仕様もありませんし、大手だからと特別な設備を採用できる訳でもありません。

お客様と真摯に向き合い、本当にお客様に合ったリフォームを提案してくれる会社を見つけるための材料のひとつに、当記事がなってくれればいいなと思いますし、お客様の不安がひとつでも解消できるサポートをしていきたいと考えております。

弊社はお客様とリフォーム会社の間に立つ、『完全中立な住まいの相談員』として、お客様のリフォーム会社選びのサポートを実施しておりますので、リフォーム会社選びにお悩みをお持ちの方は、是非ともご相談ください。

一人でも多くのお客様の住まいづくりが成功することをお祈りしております。

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